●50代のおっさんが包丁を砥ぎながら研磨剤の硬度について考える閑話。



刃物の硬度を気にする方は良くおられるが、砥石の研磨材の硬度を

気にされる方はあまり居ない様に思う。

硬さの評価をする試験方法は多くの測定方法がある。代表的な試験

方法と言うとロックウェル、ビッカス、ブリネル、ショアや大昔

からあるモース硬度等が上げられる。

硬さを評価する対象は金属以外でゴムやプラスチック等これまた

多様である。刃物の硬さを指し示す数値でHRCという表記を

見た事が有ると思うが一般的に金属の硬度を測る測定方法は

球形や円すい形の圧子を測定物に押し付け出来た窪みの深さ

や面積で判断する。 その為、金属以外の鉱物と比較換算する

事は難しいが一応の換算表を作ってみたので何かの役に立てば

と思う。 まずはHRC(ロックウェル硬さ試験)の概要を

簡単に説明してみよう。

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【ロックウェル硬さ試験】
規定の圧子を規定の荷重で対象物に押し付けて、対象物に出来た圧痕
の深さから硬さを算出する試験方法である。

①基準荷重で対象物に圧子を押しつける。
②試験荷重でさらに圧子を押し込む。
③再度基準荷重に戻す。

②の圧痕深さ - ①の圧痕深さ = 差分の深さ(⊿t)

※試験荷重が150kgに設定した場合はHRCという表記になる。
ちなみにこの荷重レベルによってHRA~HRKまで基準が存在する。
この基準毎に使う圧子が決まっている。HRCはダイヤモンド圧子で
その他の基準では球圧子を使う場合もある。
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研磨材.jpg

ちなみにモース硬度というのはAとBの鉱物を擦り合わせ傷ついた方が

柔らかいというザックリした規定である。ダイヤモンドを一番硬い鉱物

として10や15とした場合の順位表のような物だったと思う。

図1にある通り、刃物の硬度は一般的な物だとHRC60前後であり、

天然砥石に含まれている研磨剤(石英)の硬度はHRC58~63程度。

ちなみに水晶と記載しているが水晶も石英も二酸化ケイ素から

出来ているのでほぼ同列の硬度と仮定した。

対して人造砥石に使われている研磨剤は炭化ケイ素やアルミナである。

図2のモース硬度8の水晶と比較した場合、相当硬い事が分かる。


年々、鋼材が改良されて何とか硬度と靱性の両立を果たそうとした

結果なのかもしれないが、最近の傾向として硬度至上主義になって

きている様に思う。

パウダー鋼に代表されるZDP189等はHRC66~67の硬度が出る。

確かにセラミック砥石であれば砥ぐことは可能だと思うのだが

天然砥石の様な繊細な刃付けは難しいと思うのである。



            岩魚岩男

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