●50代のおっさんが包丁を砥ぎながら名倉を考える閑話。

名倉.jpg
白名倉は放散虫という小さい巻貝の様な生物の殻(炭酸カルシュウム)が体積し

長い年月、圧力や地熱の影響を受け石英質の塊へと変化した変成岩である。

研汁出し、砥石面の目詰まり解消、刃物と砥石の共振解消と名倉の役割は大きい。

砥いでいる時たまにビリビリと刃物が共振する事がある。中性洗剤を使えば解消

されるが、名倉の様な天然の研磨材は入っていない為、目詰まりは解消されない。


天然砥石の成分は通常弱アルカリ性の物が多いが中には酸性に偏ってる物もある。

当然刃物には良くない様な気がする。

おっさんが勝手に思っている事ではあるが、黒名倉や白名倉はアルカリ性である。

それを砥石に擦りつける事で砥面のペーハー調整の役割も担っている様に思うのだ。

あくまで高炭素鋼での話であるが、刃物は酸性に傾くと錆びが出やすくなるのは

道理で、特に食材に含まれる灰汁や酸は大敵であり、脱炭の原因にもなる。

それが砥いでいる最中から酸性化していては良くないと思うのだ。

この辺の事情は人造砥石メーカーが知らない分けが無く当然、人造砥石で酸性を

示す物は無いと思う。

所が、天然砥石は様々な天然由来の成分が溶け込んでいる為、物によっては酸性

に傾く物も有るように思うのだ。そういった意味でも名倉の役割は大きい。


白名倉や黒名倉だけでなく、弱アルカリ性の天然仕上げ砥石のコッパであれば

同じ様な効果があると思う。天然仕上げ砥石を小さくカットした共名倉である。

おっさんは柔らかい内曇りのコッパを共名倉として使っている。

白名倉との優劣を付ける事は出来ないが利点として、泥の出方が多いのである。

ご存じの通り、天然砥石は砥泥が沢山、出てからが本領を発揮する。

白名倉は天上であれば柔らかいので、ある程度は砥泥が出るが、共名倉程では

ないと感じている。

おっさんの感覚では砥汁ではなく砥泥の方が自分の砥ぎには合っている様に

思うのだ。この砥泥で擦り擦りしていると天然砥石から出た研磨成分と程よく

ブレンドされて丁度良い具合なのだ。もちろん使う天然砥石との相性もあると

思う。おっさんの場合、菖蒲と内曇りのブレンドである。

表現は難しいのだが、これで砥ぐというより鞣す感覚に近い。

余分な力を入れず、丁寧に回数を重ねると研削というより摩耗と言うか

刃物表面が溶けたような感じになる気がする。 

おっさんの語彙力が乏しいのでうまく説明出来ないのが悔しい。

いずれにしてもこのように砥石と対話しながら"trial and error"を繰り返し

自分なりの理想的な砥ぎに収斂していくものだと、おっさんは思うのである。




    岩魚岩男

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